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開店・お米農家の朝食とおにぎりを白糸で【富士宮・らいすぼうる】

生まれ育った土地の田園風景を残そうと、父の農業を引き継いだ女性。思いを込めて作ったお米のおにぎり屋が、3月オープンしました。

世界遺産白糸の滝に“お米農家の店”

東海道新幹線・新富士駅から車で北に約30分。富士宮市白糸地区は、富士山世界文化遺産の構成資産である白糸の滝が有名です。

この地域で米作りをしている富士山白糸ファームは、これまでおにぎりの製造やイベントへの出店をしていましたが、ついにお米農家のおにぎり屋「らいすぼうる」をオープンしました。

(画像を一部加工しています)

駐車場は店舗前と、第二駐車場があります。

地元食材を生かした朝食メニュー

まずは朝食メニューをご紹介。らいすぼうるのセットメニューは2つです。
猪之頭のわさび丼セット(900円)と平飼い卵かけご飯セット(700円)。

卵かけご飯セット(700円)

先に会計を済ませ、ご飯を受け取ります。卵やワサビ、お好みでかつお節や海苔のトッピングをしましょう。

地元の有機野菜の糠漬けと、週替わりのみそ汁がつきます。お米は農家自慢の「富士山白糸こしひかり」です。

白糸の田んぼは、富士山のきれいで冷たい雪解け水に恵まれ、寒暖差があるおかげで、甘みのあるお米が育ちます。

座席はカウンターと座敷があり、座敷からはのどかな田園風景と富士山が見えます。季節折々の景色も楽しみですね。

おにぎりはテイクアウトも可能

おにぎりも1個300円で販売しています。店内で食べることも、持ち帰りも可能です。

具材も地元産。ニジマスや放牧豚といった珍しい具に目をひかれます。

おにぎりは市内の小売店にも出していますが、週替わりでここでしか買えないおにぎりも登場します。

おにぎりの具材は、放牧豚、大葉みそ、ニジマスなど

「白糸の景観を守りたい」

らいすぼうる誕生の背景には、ある女性のこの土地への強い愛着があります。

富士山白糸ファームの代表・渡辺亜子さんは、先代である父が米作りを続けることが難しくなり、田んぼを引き継ぎました。

富士山白糸ファームの代表・渡辺亜子さん

当時、5人の子育てをしながら美容の仕事もしていた渡辺さん。未経験だった農業の世界に飛び込み、試行錯誤の日々でした。

ここまでがんばれたのは、「生まれ育った白糸の景観を守りたい」という強い思いを抱いたから。いまでは耕作放棄地や後継者がいない田んぼも引き受け、静岡県知事が認めるエコファーマーにも認定されました。

富士山白糸ファーム・渡辺亜子代表:
景観を守るためには農業を続けていくこと。そしてその農業を続くていくには、生活できるだけの収入を得るモデルを作る必要があると思い、今あるお米を6次産業化したいと思っていました

そんな渡辺さんのお米は、減農薬栽培のお米や、栽培期間中は農薬を使わないお米などがあり、子供に食べさせたいと思えるお米です。

■店名 お米農家のおにぎり屋~らいすぼうる~
■住所 静岡県富士宮市市原1127-1
■営業日時 土・日 8:30~12:00 (定休・月~金)
■問い合わせ 080-9608-6136

【もっと詳しくみる】
富士山白糸ファームのウェブサイト
富士山白糸ファームのインスタグラム

取材/KAORI

山形県出身。福島県福島市、京都府舞鶴市、神奈川県横浜市と引っ越しをし、現在は静岡県富士宮市在住。3人の男の子の子育てに奮闘しながらも、料理やアロマ、ライターなど、自分の好きなことをきままに活動中。